2014年11月10日月曜日

ウズベキスタン留学記 ~留学先としてのウズベキスタン

このブログに、ウズベキスタン留学に関心を持っていらっしゃる方が思いのほか多いことに気がついた。また、筆者の通う筑波大学でも、留学先としてウズベキスタンに興味関心を少しでも持っている(しまった)人が多いらしく。

ところが、筆者の通う筑波大学は、いつまで経ってもわたしに留学体験記の提出を求めてくれないので、今回はこのブログ上で勝手に留学情報を書き連ねていきたい。
誰かにとって、何らかの参考になればと願いつつ、この投稿では、主に大学間協定に基づいた交換留学に関して述べていく。

ちなみにウズベキスタンはこの真ん中のピンクの国!

なお、筆者が調べてみたところ、現在日本の大学でウズベキスタン国内の大学と協定校があるのは以下の表の通り。他にもあるかもしれないが。(この中でも特に相互に留学生が派遣されているのは、東京外国語大学を筆頭に、筑波大学、時おり法政大学と早稲田大学といったところか。なお、私費枠で来る学生・研究者等は含まない。)

ウズベキスタンの大学 (順不同) 協定のある日本の大学 (順不同)
タシケント国立東洋学大学 筑波大学、東京外国語大学、法政大学、東洋大学、福岡女子大学
世界経済外交大学 筑波大学、名古屋大学、早稲田大学、国士舘大学
ウズベキスタン国立大学 早稲田大学、東京農工大学
タシケント国立法科大学 名古屋大学、三重大学
タシケント国立経済大学 早稲田大学、拓殖大学
タシケント金融大学 (経営学部) 横浜国立大学
サマルカンド国立外国語大学 筑波大学、国士舘大学
サマルカンド国立大学 大阪大学、名古屋大学(法学部のみ)

帰国から半年が経ち、少しずつ留学生活から距離を置いて見つめられるようになってきた今日この頃。留学体験記を書くなら、記憶が鮮明で、且つ自分の中でも色々なことがまとまってきた「今」が最適かもしれない。(勝手に開き直る)

なお、書類準備等を済ませた方にはこちらのほうが有益かもしれない。
「ウズベキスタン留学前準備あれこれ」
「留学で役立つ!必修ウズベク語」

では、まずは参考までに、ざっくりとわたしの留学情報から。


1. 留学先・留学期間・形態
受入先: 世界経済外交大学 (Jahon Iqtisodiyoti va Diplomatiya Universiteti, JIDU)
期間:2013年3月~2014年3月 (1年間)  大学間協定による交換留学
形態:単位互換有り(?)⇒ 日本での約40単位分の授業を履修し、成績も受け取ったが日本では書類不備として3単位分しか認められなかった(!)


2. 奨学金等の有無・詳細
あり。
主に、日本学生支援機構(JASSO)による短期派遣奨学金(政策重点枠)にお世話になった。月額7万円程度。給付奨学金のため返済不要。(ありがたい...)


3. 現地生活費
往復航空券(1年間OPEN、大韓航空)は15万円、一時帰国の往復航空券(1か月、大韓航空)は9万円程度。
ひと月あたりの食費・娯楽費・雑費などの生活費は200-300ドル(2-3万円強)。
その他、国内旅行・国外旅行(CIS圏内)にも複数回行ったが、こちらは合算すると1500ドルほど。残念ながらタシケント発着の航空券は結構高い。(ウズ国内線はそこそこ安いのだが)


4. 海外旅行保険
基本的にクレジットカード(複数枚)の付帯保険。
当地に到着してから90日しか保証されないので、7月下旬と12月分だけ保険に加入していた。(旅慣れた人にはオススメ、かなり節約できる。そうでない場合はオススメしない。)

わたしが利用していたカードの付帯保険は、基本的に一度別の国に行き、またウズに入国すれば90日縛りがリセットされる。筆者の場合は確実に8月に一時帰国、12月末にウズ国外に旅行することを早い段階から決めていたので出来た技。(だが、カード会社やプログラムによって異なるので、一度確認したほうがよいだろう)

結局保険を使うことはなかったが、やはり1年間の滞在ともなれば怪我や病気の可能性も大きい。
ウズの場合は病気に罹った場合、一般病院に行くとかえって症状が悪化するおそれがあるので、高額な私立病院に行くことになる。その場合は保険がないと厳しい。


5. 留学準備期間
指導教員に相談を持ちかけたのは留学の1年以上前。
実際に具体的な留学交渉を始めたのは、留学の3か月前。(年末年始を挟んだので年明け後)
紆余曲折を経て、予定していた留学先への受け入れが2ヶ月半前に不可となり、また別の留学先が決まったのは留学2か月前とかなりギリギリ。VISA取得などの留学準備は留学1ヶ月前にまとめて。
但し、留学準備をしっかりしなかった身としては、これには時間をかけるべきだとアドバイスしたい。特に語学。詳細は当ブログの「留学準備編」を参照されたい。


6. VISAの取得に関して
これに関しては、所属大学の国際課などと密に連絡を取り合うことが必要だ。
書類手続きが終わると、留学先の大学からVISA発給のための口上書番号が個人宛て、或いは大使館宛てに送られてくる。その番号を控え、在京ウズベキスタン大使館に行くと、即日無料でVISAが発給される。
なお、VISA取得の書類の書き方については当ブログの「ビザ申請書の記入方法」、一般的なVISA取得方法については「ビザの取得方法」を参照されたい。


わたしが学んだ世界経済外交大学の正門

7. 留学中の暮らしぶり
基本的にまったりとした時間を過ごしていた。
留学中、多くの人はあれもこれも、とたくさんの授業を履修するようだが、甲斐性なしのわたしはウズに着いて3ヶ月でその生活には疲れてしまった。(だが3月-6月ほぼ毎日、あらゆる授業に参加した)
夏以降は火曜・水曜・金曜の午前中にウズベク語の授業を自主的に履修していたのみで、それ以外は何の予定にも縛られない自由な生活をしていた。

以下がある時期(秋-冬)のわたしの暮らしかた。
タシケントは歩くのに心地よい街なので、しょっちゅう散歩をしていた。
日本で買った靴さえ、すぐにダメになった。(ひと月あたりの散歩距離は100kmほど!)


午前
正午
午後
月曜
自由時間
自炊だったり、外食だったり
あてもなく散歩したり、人と会ったり、勉強したり
基本的に自炊、のち勉強
火曜
ウズベク語(現地学生の国語の授業に参加)
学食のサモサと甘いもの
図書館で勉強したり、人と会ったり
基本的に自炊、のち勉強
水曜
ウズベク語(現地学生の国語の授業に参加)
学食のサモサと甘いもの
ロシア語の練習(先生や友人と)、図書館
基本的に自炊、のち勉強
木曜
自由時間
木曜日はプロフの日
散歩ついでに古本屋街を冷やかしたり、人と会ったり、スーパーで買い物したり
基本的に自炊、のち勉強
金曜
ウズベク語(現地学生の国語の授業に参加)
学食のサモサと甘いもの
図書館で勉強したり、人と会ったり
週の終わりを祝って外食
土曜
惰眠を貪るか、散歩に出かけるか
基本的に外食で美味しいものを食べる
自由時間(散歩、バスに乗って市内散策、買い物)
タシケントの日本人と外食
日曜
惰眠を貪るか、散歩に出かけるか
基本的に外食で美味しいものを食べる
自由時間(散歩、バスに乗って市内散策、買い物)
外食が多かった気がする


8. 求められる言語能力
到着後間もなくの、語学の授業やその他生活サポートなどの交渉で難航した。
とりわけ語学の授業の交渉はロシア語かウズベク語で行わなければならず、到着した段階でそれなりの語学力が求められるといえる。

また、基本的には留学生の面倒を見てくれるチューター制度のようなものはないので、勝手に友人をつくり、自分で助けてほしいことを訴える、というのがいちばん手っ取り早かった。
なお、大学によると思うが、わたしの留学先の国際課(英語ができるスタッフはいたが)は不平不満・文句を言うだけで何もしてくれないので頼ることはできない。

なお、日本人留学生の多くがお世話になる東洋学大学にはチューター制度があるらしい。また、ここは日本語ができる学生も多いので、語学に関してはそこまで心配はないだろう。


9. 語学の授業に関して
交渉次第。
今のところ、留学生向けの外国語としてのロシア語とウズベク語の授業が恒常的に開講されているのは、東洋学大学のみ。他の大学や機関では留学生の状況に応じて、交渉次第で開講してもらうのが一般的のようだ。
私の留学した世界経済外交大学にも外国人向けの授業はなかったので、前期のみマンツーマンでウズベク語の授業をしてもらうよう交渉し、後期以降は現地学生の国語(ウズベク語)の授業に混じることとなった。


10. 学校での授業、学校生活の様子
特筆すべきは、ウズベキスタンの大学は、ウズベク語コース(Нац.группа)、ロシア語コース(Рус.группа)の二つに分かれていて、それぞれ授業の内容は同じでも、教授言語が違うことだろう。その中で更に10人程度の細かなグループ分けがされており、5年間(外交大学のみ5年間、他大学は4年間)共に学ぶ。

【専門の授業】
基本的には少人数(10人から、多くても15人程度)。課題の論文や図書をテーマに、先生が学生たちに疑問点などを投げかけ、学生同士で議論をする、というパターンが多かった。また、試験はとてもハードで、口頭試験が多いのも特徴。ただ、どれも留学生であれば辞書の持ち込みなどが考慮されるはずなので、先生に交渉してみるとよいだろう。

【語学の授業】
マンツーマンの場合は、そもそも開講自体も交渉次第。試験等に関しても交渉次第だったり、先生の気まぐれだったりするので、指導時間等を含め、単位が関わってくるのであれば、指導内容も含めて、最初のうちに自分で計画を立て、先生に提示したほうがよいだろう。
既に組まれた授業の場合は、共通の教科書を使って授業が進められていく。試験などに関しては、コンピュータ試験だったり、筆記試験だったり口述だったりするかもしれない。


11. 住居事情
協定校への交換留学であれば、基本的には無料で大学の学生寮に入居できる。学生寮での生活については「ウズベキスタンの大学学生寮での生活」を参照されたい。
タシケント市中心部で部屋を借りるのであれば、ひと月あたり300-400ドルが一般的であろう。少々交通の便が不便にはなるが、市中心部以外は200-300ドル程度の住居も多い。

なお、ウズベキスタンの基本的な住居は家具は備え付けの場合が多く、新たに大きな家財道具等を買う必要はない。また、地区を選べば基本的に停電等は少ない。だが、季節の変わり目(つまり集中暖房が動き出す・止まる時期)には断温水などが頻繁に起こるので、注意が必要だ。


12. 参考になる留学記
東京外国語大学HP「派遣留学体験報告」のページより「タシケント国立東洋学大学(ウズベキスタン)」のページ
この報告の筆者はわたしの留学同期で、最近の留学事情に関して細かく報告している。とりわけ住居環境などの情報に詳しい。

東京大学東洋学研究情報センター「ウズベキスタン留学案内」(島田 志津夫 氏)
2004年に執筆された報告で、一部情報は古くなってしまってはいるが、住居・生活・言語に関する情報は現在と大して変わりない。


なお、情報共有・補足のためにもコメント等での質問などを積極的に受け付けております。


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